少子高齢化の原因  

2010年 1月28日(木)

 録音、録画があれば速記を書く必要はない、速記者を育てる必要もないと いう考え方は、カラオケがあれば楽器を演奏できる必要はない、車があれば歩く 必要も走る必要もないというような考え方に似ている。

 こういう人間の能力をばかにした考え方が今日の少子高齢化を招いているので はないだろうか。

 電子ピアノには楽譜認識機能がある。ピアノが自動でピアノの演奏をしたりす るのを見ると、もうピアノの練習をしなくてもよいのではないかと錯覚してしま う。

 実際には、速記は書けた方がよいし、ギターやピアノは弾けた方がよいし、歩 くことも走ることも生きていく上で必要である。

 むしろ、きちんと速記が書ける人、きちんとギターやピアノが弾ける人、きち んと歩いたり走ったりできる人を育てていかなければなりません。

 人間そのものの能力を高めるところが学校です。

 電卓があるから数学の勉強はしなくてもよい、パソコンが自動的に翻訳してく れるから英語の勉強をする必要はないというふうになりますと、機械の発達に比 例して人間の無能化がどんどん促進されることになります。

 少子高齢化の真の原因は、機械化が進んで人間を必要としなくなってしまった と錯覚してしまったところにあるのではないでしょうか。

 川へ行って洗濯をしてくれる子供、藁や柴で風呂をたいてくれる子供、井戸の 水を運んできてくれる子供、田植や草刈や稲刈を手伝ってくれる子供が必要だか ら、一生懸命親は子供を育てた。

 今は、洗濯も風呂たきもボタン1つ。田植機や稲刈機もある。稲の自動乾燥機 もある。菰や莚を広げて籾を太陽で干すことも少なくなった。灯油やガスを使う から、松笠を拾ってきたり柴刈に行ったり薪割をする必要もない。

 お金さえあれば子供がいなくても何とかなると思ってしまって一生懸命子供を 育てようとしなくなったのではないだろうか。

 しかも、高学歴化が進んで、役に立たない上に金がかかる。

 しかし、実際はそうではない。

 きちんと子供を育てていかないと生活が続いていかない。

 子供手当を出せば即子供が増えるとは思えない。

 しかし、プラスにはなると思います。

 義務教育の無料化は今までどおり続けていくべきだと思います。

 高校、大学も、志や能力があれば誰もが行けるようにすべきだと思います。

 そして、人間の能力の見直しと尊重が必要ではないかと思います。

埼玉の速記兄ちゃん